「待てども待てどもドメインが反映(浸透)しない…」
今回はそんな時の対処法を紹介します。
使用しているパソコン内にあるhostという特別なファイルにサーバーのIPアドレスとドメイン名を記入すると、ドメインでサイトにアクセスすることができます。
正確に言うと、全世界にドメインを浸透させるのではなく、自分のPCだけに浸透(?)というものです。すみません。
但し、この設定を行うと、
ドメインの浸透に、何時間も、何日も待たなくてもOKです。
「速反映」されます。
ちゃんと設定していれば数時間から最大でも3日間位待っていれば反映される訳ですが、
ドメイン全世界大公開の前に、自分のパソコン内で一足お先にサイトをいろいろいじれるメリットは大きいです。
ざっくり手順の流れは以下の通り。
めちゃくちゃ簡単です。
- サーバーのIPアドレスを調べる。
- パソコン内のhostファイルを編集する。
- 完了!
今回説明するサーバーはmixhostとXserverですが、どこのサーバーでもOKです。
経緯と環境
ドメインとサーバー会社は以下の所を利用。
ドメイン会社:ムームードメイン
サーバー会社:MixHost
今までロリポップサーバー、heteml、さくらインターネット、ファーストサーバー、wpX等のお安めな共有サーバーや、月2万円ほどする個人にとってはちょっとお高めな仮想専用サーバーなどいろいろ借りてきましたが、現在はほぼXserverで落ち着いています。
Xserverは月に1,100円程度ですが、使いやすい上に非常に安定していているナイスなサーバーです。
ただ今回は訳あって「mixhost」を利用することに。
mixhostもXserver同様評判が良く、年単位でまとめて支払うとXserverより安くなります。(あとアダルトサイトも運営可能です。)
ドメインはいつものようにムームードメインで取得しました。
ドメイン会社のネームサーバーにはちゃんと設定していること前提で説明します。
ネームサーバー1 : ns1.mixhost.jp
ネームサーバー2 : ns2.mixhost.jp
となっていますが、mixhostでもサーバーによって変わることもあるらしいので、自身のマイメニューを参考のこと。
↓Xserverのネームサーバーはこんなかんじ。
サーバーのIPアドレス確認方法
各レンタルサーバーにはユーザごとにサーバーIPアドレスというものが割り振られていています。
因みにmixhostやXserver等の共有サーバーの場合、
サーバーIPアドレスはサーバー管理のIPアドレスであり、
あなた専用のIPアドレスではありません。
マンションの住所で例えると、マンション名を除いた住所がこのサーバーIPアドレスとなります。
つまり、同じ住所のマンションに複数の人が住んでいるように、
このサーバーIPアドレスも複数の人に割り当てられていることになります。
(数十人〜数百人位?)
今回、mixhostとXserverで説明しますが、その他のサーバーでもユーザコンパネ内のどこかにサーバーIPアドレスが記載されているはずです。
わからない場合はサーバー会社の人に聞いてください。
mixhostの場合
mixhostは、コントロールパネルcPanelの画面右側の「一般情報」から確認します。
一般情報の「Shared IP Address」に記載されている、
「xxx.xxx.xxx.xxx」ピリオドで区切られた4つの数字がサーバーIPアドレスとなります。
Xserverの場合
Xserverの場合は、サーバーパネル内のアカウント/サーバー情報から入って…
サーバー情報のIPアドレスに記載されているのがサーバーIPアドレスとなります。
hostファイルの場所
hostファイルのある場所はOSによって場所が変わってきます。
■ Windowsの場合
C:¥Windows¥System32¥drivers¥etc
■ Mac(macOS)の場合
/private/etc/hosts
または
/etc/hosts
■ Linuxの場合
/etc/hosts
hostファイルの編集方法
hostファイルの最後の行に以下のように入れます。
xxx.xxx.xxx.xxx hoge.com xxx.xxx.xxx.xxx sub.hoge.com
- xxx.xxx.xxx.xxxには先程調べたサーバーIPアドレスが入ります。
- 「hoge.com」には自身のドメイン名を入れます。(httpとかhttpsとかは不要)
- サブドメインがある場合は、同じIPアドレスで記載。
- hostファイル内にすでに記載されている内容は、絶対に消さないでください。
- hostファイルは結構重要なファイルで、内容に不備があるとインターネットにつながらなくなってしまう可能性があるので、もしもの時に、バックアップコピーしておきましょう。
Windowsの場合は、hostファイルがそのまま表示、編集できるのでそのまま「メモ帳」等で編集してください。
Macの場合は、/etcや/privateフォルダは、隠しフォルダになっているので、まずはこれらの隠しフォルダ、隠しファイルを表示させてやります。
手っ取り早いのはキーボードショートカットで、以下のキーを押すと普段は隠されていた不可視ファイルが表示されるようになります。
もう一度押すと通常通り表示されなくなります。
command ⌘ + shift ⇧ + .(ピリオド)
あと、Macだとそのままファイルを編集しようとすると「あなたには編集する権限がない」と怒られてしまうので、やっぱり「ターミナル」から編集します。すみません。
見るだけなら普通に見れます。
ファイル編集には「vi」というテキストエディタを使用しますが、ちょっと癖があるので解説します。
ターミナルから以下のコマンドを入力します。
パスワードを聞かれるので、Macにログインする時のパスワードを入力してリターンキーを押します。
sudo vi /private/etc/hosts
意味合い的には、こんなかんじです。
何でもできるスーパーなユーザ権限(sudo)で、
/private/etc/hostsのファイルを、
viというテキストエディタで開いてね。
パスワードを入力すると、viエディタが起動し、hostのファイルが編集できるようになります。
ここで注意ですが、viエディタは普段良く使うメモなどのテキストエディタと違い、文字をいきなり入力することができません。
最初にこのテキストファイルに対して何をやるのか行動を宣言する手順が必要となります。
今回はとりあえず「o」キーを押します。
これは「現在の行の下に1行挿入し、その行頭から入力開始」という宣言になり、これで文字が入力できるようになります。
viのコマンドは沢山あるので詳しくは以下のサイトを参照してください。
入力モードにしたら、以下のようにサーバーIPアドレスとドメイン名を半角スペースで区切って入力します。
xxx.xxx.xxx.xxx hoge.com xxx.xxx.xxx.xxx sub.hoge.com
入力したら、ファイルを保存してファイルを閉じます。
保存してファイルを閉じるviコマンドは、「:wq」です。
ただ、入力モードのままこの文字を入力しても、文字がそのまま入力されるだけなので、
一度「esc」キーを押してコマンド入力モードに戻してあげます。
まとめると
- viでテキストを開く。(スーパーユーザ権限)
- 「o」キーを入力して、行追加&入力モードにする。(ファイルを開いた直後はコマンド入力モードになっています)
- サーバーIPアドレスとドメインを入力する。
- escキーを押して、コマンド入力モードにしてから、「:wq」と入力して保存&ファイル閉じ。
もし、ファイル内容を編集途中で訳がわからなくなったらコマンドモード(escキーを押す)にしてから「:q」と入力すれば、編集内容を破棄してファイルを閉じます。
最後にブラウザで確認
ちゃんとドメインでアクセスできるかブラウザで確認します。
今までドメインが浸透していないで、ちゃんと表示されなかったサイトがうまく表示されたら無事完了です。
但し、この設定は、
今設定したパソコンでのみに反映されています。
自分以外パソコンには反映されていません。
ドメイン浸透まで待てない場合の応急処置として考えてください。
(ずっとも使えますけど)
あとは、ドメイン設定から最長72時間ほど経過したら、先程追加したhostファイルの内容を元に戻します。
(コメントアウトでも可能)
その後、再度ブラウザでアクセスできるか確認してください。
もし、まだドメインが浸透されていないようであれば、何かの不具合が起きている可能性があるのでサーバー会社へ連絡してみてください。
以上です。
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