PRAM/NVRAMとは
NVRAM (不揮発性ランダムアクセスメモリ) は、Macがすばやくアクセスできるように所定の設定情報を記憶しておく小容量のメモリです。
以前はPRAM (Parameter RAM) という場所に同様の内容が記録されていましたが、現在はNVRAMに記録されています。
記録内容的には、PRAMとNVRAMの違いはほとんどありません。
G3、G4などのPowerPCのCPUを搭載していた旧Macは「PRAM」、現行のIntelのCPUを搭載しているMacは「NVRAM」と呼ばれています。
現在のMacはNVRAMという名称ですが、昔からのMacユーザーは今でもPRAMと呼ぶことがあります。リセット方法がPRAMと同じくPとRのキーを使うため、その名残でPRAMと呼ぶ人も多いようです。
NVRAMに記録されている項目を表示する方法
NVRAMにはどんな値が記録されているのか、通常は気にする必要はありませんが、ターミナルから確認することもできます。以下の手順で確認できます。
手順
ターミナルを立ち上げ、以下のコマンドを入力します。
nvram -p
以下は、現在使用しているiMac2017/macOS Venturaで表示されたデータ項目の一部です。
使用している機種やOSによって内容は異なります。
prev-lang:kbd ja:252 fm-spstatus YES PSFU_STATUS NOUPD LocationServicesEnabled %01 fmm-mobileme-token-FMM-BridgeHasAccount BridgeHasAccountValue SystemAudioVolumeDB %e1 preferred-count 10 bluetoothExternalDongleFailed %00 prev-lang-diags:kbd ja display-config %00%00%25%01s%08%ff%ff%01%00 skip-language-setup 1%00 fmm-computer-name xxxxx backlight-level %ae# multiupdater-retry-limits %01%00%00%00%00%00%00%00 ota-original-base-os-version 22G630%00 auto-boot true ota-updateType incremental%00 ota-controllerVersion SUMacController-3.5%00 SystemAudioVolume 7
NVRAMに保存されている内容(の一部)
- スピーカーの音量
- 画面解像度
- 選択されている起動ディスク
- 最近起きたカーネルパニックの情報(存在する場合)
ターミナルからNVRAMの内容をリセットする方法
ターミナルからNVRAMのリセットが可能です。
ただし、コマンドを入力した後にMacの再起動が必要となります。
全リセット
全ての値をリセットするには、以下のコマンドを使用します。
nvram -c
指定の値だけリセット
特定の値だけリセットするには、以下のように-dオプションを使用します。
以下は、システムオーディオの音量をリセットする例です。
nvram -d SystemAudioVolumeDB
ヘルプを見る
ヘルプを見るには以下のコマンドを入力します。
nvram -h
なお、-h
以外でも、「-x、-p、-f、-d、-c、name」以外のパラメータを入力するとヘルプが表示されます。
コマンドラインからリセットするメリット
次に説明するキーの組み合わせでのPRAM/NVRAMリセット方法もありますが、コマンドラインから行うと「遠隔操作でPRAM/NVRAMをリセットできる」というメリットがあります。
一般的なPRAM/NVRAMのリセット方法
ターミナルからのリセット方法もありますが、一般的な方法は以下の通りです。
結果は全リセットされるため、コマンドのnvram -c
とシステムリセットと同じ効果があります。
- Macを終了させます。
- 電源ボタンを押した直後に、以下のボタンを同時に押し続けます。
option ⌥ + command ⌘+P+R - 上記のキーを20秒ほど押し続けた後、キーを離します。(起動音が鳴るMacの場合は、起動音が2回鳴った後にキーを離します)
以上です。
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