PCデータを半永久にバックアップしたい時の記録メディア8選と選び方

雑学・レビュー
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パソコンのデータは、地震、火事、水没、落下などの災害、PCのシステム障害、HDD・SSDなどのクラッシュ等、様々な要因で失われる可能性があります。

もしももの時に備えて、大切なデータを定期的にバックアップしておくことは非常に重要です。

特に、写真や動画、書類など、
一度失ったら二度と取り戻せないようなデータは、長期保存に適したメディアにバックアップしておくことが重要です。

長期保存に適したメディアとしては、CD・DVD・BD、 LTOテープなどがあります。

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メディア比較表

まずはバックアップメディアの比較表です。

メディアお手軽度耐久信頼度コスト1Tあたりの価格
(装置含まず)
HDD★★★☆☆★★☆☆☆★★★★★約4,000円~
SSD★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆約1万円~
SDカード・
USBメモリ
★★★★★★★☆☆☆★★★☆☆約8,000円~
クラウド
ストレージ
★★★★★★★★★☆★★★☆☆サービスによって
異なる
NAS★★★☆☆★★★★☆★★☆☆☆数万円~
CD・DVD・BD★★★★☆★★★★★★★★☆☆約3,000円~
磁気テープ★☆☆☆☆★★★★★★★☆☆☆約1万円~
LTOテープ★☆☆☆☆★★★★★★★★★☆約5,000円~

主要なバックアップメディアの紹介

HDD

HDD(ハードディスクドライブ) は、磁気ディスクを使用してデータを保存する伝統的な記憶装置です。
大容量のデータを安価に保存できるため、PCの内部ストレージとして広く利用されています。

  • メリット:
    • HDDよりも衝撃に強く、データの破損リスクが低い
    • 読み書き速度が非常に速い (最大7,000MB/s程度)
    • 消費電力が少ない
  • デメリット:
    • HDDよりも高価 (1TBあたり約1万円~)
    • 容量がHDDよりも小さい (最大16TB程度)
    • 書き込み回数に制限があり、長期間の使用による性能低下が起こる可能性がある
  • 製品例:
    • Samsung 870 QVO 1TB SATA III 2.5インチ SSD: 約1万円
    • Crucial MX500 1TB SATA III 2.5インチ SSD: 約9千円
  • データ転送速度:
    • 最大7,000MB/s
  • 耐久性:
    • TBW (Total Bytes Written) という書き込み総容量の制限があり、一般的に300TBW~600TBW程度
  • セキュリティ対策:
    • SED (Self-Encrypting Drive) と呼ばれる暗号化機能搭載モデルあり
  • メリット・デメリットの具体例:
    • 写真や動画などの編集作業に最適
    • 大容量のデータを保存するにはコストがかかる
評価項目 評価
お手軽度 ★★★★
耐久信頼度 ★★☆☆☆
コスパ ★★★★★
1Tあたりの価格 約4,000円~
必要装置 HDDケース(約1,000円~)
PCに内蔵するのであれば不要

SSD

SSD(ソリッドステートドライブ ) は、フラッシュメモリを使用してデータを保存する記憶装置です。
HDDよりも衝撃に強く、読み書き速度が非常に速いため、最近のPC内蔵ストレージは、HDDよりもSSDの方が多くなりつつあります。

  • メリット:
    • HDDよりも衝撃に強く、データの破損リスクが低い
    • 読み書き速度が非常に速い (最大7,000MB/s程度)
    • 消費電力が少ない
  • デメリット:
    • HDDよりも高価 (1TBあたり約1万円~)
    • 容量がHDDよりも小さい (最大16TB程度)
    • 書き込み回数に制限があり、長期間の使用による性能低下が起こる可能性がある
  • 製品例:
    • Samsung 870 QVO 1TB SATA III 2.5インチ SSD: 約1万円
    • Crucial MX500 1TB SATA III 2.5インチ SSD: 約9千円
  • データ転送速度:
    • 最大7,000MB/s
  • 耐久性:
    • TBW (Total Bytes Written) という書き込み総容量の制限があり、一般的に300TBW~600TBW程度
  • セキュリティ対策:
    • SED (Self-Encrypting Drive) と呼ばれる暗号化機能搭載モデルあり
  • メリット・デメリットの具体例:
    • 写真や動画などの編集作業に最適
    • 大容量のデータを保存するにはコストがかかる
評価項目 評価
お手軽度 ★★★☆☆
耐久信頼度 ★★★☆☆
コスパ ★★★★
1Tあたりの価格 約1万円~
必要装置 不要

SDカード・USBメモリ

SDカードとUSBメモリは、フラッシュメモリを使用してデータを保存する小型の記憶装置です。
持ち運びに便利で、手軽にデータのバックアップを取ることができます。

  • メリット:
    • 小型で持ち運びやすい
    • 比較的安価 (1TBあたり約8,000円~)
    • 読み書き速度が比較的速い (最大100MB/s程度)
  • デメリット:
    • 容量が小さい (最大1TB程度)
    • 小型の為、紛失や盗難のリスクがある
    • 寿命が3~5年程度と短い
  • 製品例:
    • SanDisk Ultra microSDXC 1TB UHS-I Class 10: 約1万円
    • Transcend JetFlash 920 1TB USB 3.2 Gen 1: 約8千円
  • データ転送速度:
    • 最大100MB/s
  • 耐久性:
    • 3~5年
  • セキュリティ対策:
    • パスワード保護機能搭載モデルあり
  • メリット・デメリットの具体例:
    • ちょっとしたデータの持ち運びに最適
    • 重要なデータの保存には不向き
評価項目 評価
お手軽度 ★★★★★
耐久信頼度 ★★☆☆☆
コスパ ★★★☆☆
1Tあたりの価格 約8,000円~
必要装置 SDカードの場合、SDカードリーダー
PCに内蔵されていれば不要

クラウドストレージ

クラウドストレージは、インターネット上のサーバーにデータを保存するサービスです。
場所を選ばずにデータにアクセスでき、自動バックアップ機能など便利な機能が利用できます。

代表的なクラウドストレージの例:

  • メリット:
    • インターネット環境があればどこからでもアクセスできる
    • データの共有が簡単
    • 自動バックアップ機能が利用できる
  • デメリット:
    • 月額料金がかかる
    • インターネット接続が必要
    • セキュリティリスクがゼロではない
  • 製品例:
    • Google Drive: 月額250円~
    • Dropbox: 月額1,200円~
    • OneDrive: 月額220円~
  • データ転送速度:
    • インターネット接続速度に依存
  • 耐久性:
    • データセンターの管理体制に依存
  • セキュリティ対策:
    • 二段階認証、暗号化など
  • メリット・デメリットの具体例:
    • 複数人でデータを共有したい場合に最適
    • インターネット環境がない場所では利用できない

評価項目 評価
お手軽度 ★★★★★
耐久信頼度 ★★★★
コスパ ★★★☆☆
月額料金 サービスによって異なる
必要装置 不要

NAS

NAS (Network Attached Storage) は、ネットワークに接続して使用するファイルサーバーです。
複数のユーザーでデータを共有したり、大容量のデータを保存したりすることができます。
ネットワークを介して接続できますが、記録媒体はHDDやSSDです。

  • メリット:
    • 複数のユーザーでデータを共有できる
    • 大容量のデータを保存できる
    • セキュリティレベルが高い
  • デメリット:
    • 初期費用がかかる
    • 初期設定や管理に知識や技術が必要
  • 製品例:
    • Synology DiskStation DS220j: 約4万円
    • QNAP TS-231P3: 約3万円
  • データ転送速度:
    • ネットワーク速度に依存
  • 耐久性:
    • 使用するHDD/SSDの耐久性に依存
  • セキュリティ対策:
    • RAID、暗号化など
  • メリット・デメリットの具体例:
    • 家庭内でデータを共有したい場合に最適
    • NASやネットワークの知識や技術がない人には難易度が高い

評価項目 評価
お手軽度 ★★★☆☆
耐久信頼度 ★★★★
コスパ ★★☆☆☆
初期費用 数万円~
必要装置 HDDまたはSSD

CD・DVD・BD

CD、DVD、BDは、光学ディスクを使用してデータを保存するメディアです。
データの劣化に強く、長期保存に適しています。

  • メリット:
    • 光学ディスクなので、データの劣化に強い
    • 長期保存に適している
    • 読み書きが簡単
  • デメリット:
    • 容量が小さい (CD: 700MB、 DVD: 4.7GB、 BD: 25GB/50GB/100GB)
    • 読み書き速度が遅い
    • 傷や汚れに弱い
  • 製品例:
    • Verbatim CD-R 700MB 50枚パック: 約2千円
    • Sony DVD-R 4.7GB 10枚パック: 約1千円
    • Panasonic Blu-ray Disc BD-R 25GB 50枚パック: 約5千円
  • データ転送速度:
    • CD: 約15MB/s
    • DVD: 約30MB/s
    • BD: 約150MB/s
  • 耐久性:
    • 光学ディスクは、適切な保存環境であれば数十年の保存が可能
  • セキュリティ対策:
    • データ暗号化などのセキュリティ対策は難しい
  • メリット・デメリットの具体例:
    • 重要データを長期保存したい場合に最適
    • 大容量のデータを保存するには、それなりの枚数が必要

評価項目 評価
お手軽度 ★★★★
耐久信頼度 ★★★★★
コスパ ★★★☆☆
1Tあたりの価格 約3,000円~
必要装置 CD/DVD/BDドライブ(約5,000円~)

磁気テープ

磁気テープは、磁性体でコーティングされたテープにデータを記録する古典的な記憶装置です。
大容量のデータを長期保存するのに最適ではありますが、個人で使用する人はまずいないません。

  • メリット:
    • 大容量のデータを保存できる (最大12TB程度)
    • 長期保存に適している (30年以上保存可能とされる)
    • 他のメディアと比べて比較的安全
  • デメリット:
    • 読み書き速度が遅い (最大30MB/s程度)
    • 取り扱いに専門知識が必要
    • コストが高い
  • 製品例:
    • IBM LTO Ultrium 8 Data Cartridge 12TB: 約2万円
  • データ転送速度:
    • 最大30MB/s
  • 耐久性:
    • 30年以上保存可能とされる
  • セキュリティ対策:
    • データ暗号化などのセキュリティ対策は可能
  • メリット・デメリットの具体例:
    • 大容量データを長期保存したい企業向け
    • 個人で利用するには難易度が高い

評価項目 評価
お手軽度 ☆☆☆☆
耐久信頼度 ★★★★★
コスパ ★★☆☆☆
1Tあたりの価格 約1万円~
必要装置 磁気テープドライブ

LTOテープ

 

LTOテープは、Linear Tape-Openの略称で、磁気テープ技術を用いた大容量データストレージ規格です。
LTO-1からLTO-9までの世代があり、世代が上がるにつれて、容量や転送速度が向上します。

  • メリット:
    • 大容量データを安全に長期保存したい場合に最適
    • 災害対策にも有効
  • デメリット:
    • コストが高い
    • 取り扱いに専門知識が必要
  • 製品例:
    • Quantum LTO-9 18TB Data Cartridge: 約3万円
  • データ転送速度:
    • 最大300MB/s
  • 耐久性:
    • 30年以上保存可能とされる
  • セキュリティ対策:
    • データ暗号化などのセキュリティ対策は可能
  • メリット・デメリットの具体例:
    • 大容量データを長期安全に保存したい企業向け
    • 個人で利用するには難易度が高い

評価項目 評価
お手軽度 ☆☆☆☆
耐久信頼度 ★★★★★
コスパ ★★★★
1Tあたりの価格 約5,000円~
必要装置 LTOテープドライブ(10万〜)

おすすめのバックアップ方法

  • 重要データは、2重3重にバックアップを取る。
  • クラウドストレージとローカルメディアの両方を利用する。
  • 定期的にバックアップを取る。
  • バックアップデータは、暗号化して保存する。
  • バックアップデータの管理方法をちゃんと検討する。

まとめ

PCのデータを半永久にバックアップ保存したい場合に利用できるメディアは様々です。
それぞれのメディアにはメリットとデメリットがあり、最適なメディアは、保存したいデータの量、コスパ、利便性などの条件によって異なります。
この記事を参考に、あなたのニーズに合ったメディアを選択してください。


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